わが国に本書が存在する意義は大きい
このレベルに達した類書は一冊もない、必読の良書。
決済事務は金融機関、特に銀行にとり基本業務のひとつだが
多くの機関が関わることにより複雑怪奇、かつ
近年のITの発達により急速な変化を遂げている分野でもある。
実は銀行員であっても決済業務の根幹に
触れる機会のある従業員はそう多くは無い。
メジャーのようでいてニッチ、かつ極めて重要な業務だけに
わが国に本書が存在する意義は大きい。
CLS銀行の外為取引自体への影響の分析
I/Oスワップへの言及などその充実振りには舌を巻く。
学会でも注目!
9月に行われた日本金融学会で、決済を始めとした金融システム(インフラ)分野が注目されはじめ、幾つかの発表もあった。
もちろん本書の共著者の宿輪氏は、アジア金融システムの最前線の提案型発表をしていた。(私も参加したが、質問・コメントも殺到するなど活気があった)またその他の発表の中でも、本書を始めとした彼の研究への言及が散見され、第一人者としての地位を確立した感あり。最近はなんと清華大学(北京)でクラスも持っているそう。
民間金融機関で働きながら、このような研究活動を続けるのは、いろいろと大変ではないのか。
SWIFTも詳しい
金融ネットワークのSWIFTもこれだけ詳しく書いてある書籍は無い。
SWIFT年次総会SIBOSは今年はシドニーで開催されるが、共著者の宿輪さんは、今年も銀行代表で参加されるそう。11年連続の参加は本邦金融界一?年次総会に参加すれば、彼に会えます。
日銀指定の教科書
いまや押しも押されぬ金融インフラ・決済システムの教科書である。ホームページにもあるように日本銀行指定の教科書にもなった。
すでに、新聞でも報道されたが、各国中央銀行によって中国語(中国人民銀行)各国語(韓国銀行)され、教科書になっている。
こちらも同じく「アジア債券市場育成プロジェクト(ABMI)」の外為・決済分野の基本コンセプトとなっている。著者のうち宿輪氏はアジア開発銀行(ADB)の掲題プロジェクトにおけるチープ・コンサルタントに就任した。また中国人民銀行からも表彰された。
まさに日本とアジアの金融関係者には必携の一冊である。
定番です
決済システムといえば、この本というほど、業界内では名高い本の全面改訂版。関係者の間では、教科書、定番と言われている。 決済について知りたい人は、黙って1冊手元に置くべし。最近では、大学の教科書などとしても使われているらしい。 ハイブリッド・システム、インテグレイテッド・システムが分からないと、日本の「外為円決済システム改革」にも遅れをとるであろう。 改訂で、TARGET2やCLS銀行などの最新情報もアップデイトされている。 金融関係者は、問答無用で買いの1冊である。
東洋経済新報社
証券決済システムのすべて 第2版 THE資産管理専門銀行―その実務のすべて 基礎から学ぶSEの金融知識 決済システムをデザインする―基礎理論から電子マネーまで (金融職人技シリーズ) 決済システム入門 その原理、慣行と発展―世界銀行実用教本〈第260巻〉 (金融職人技シリーズ (No.7))
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